【完】遊佐先生の甘い熱





「また先生も一緒だね」


「…うん」


「これはもう運命」


「あは。そうだといいなぁ…」




あたしのこの気持ちを知るのは茉白だけ。
先生のことが好きなんて、軽く口にできない。



女子高生の噂話好きを舐めちゃいけない。
去年昼休みに同級生男子に告った朝比奈さんだって、放課後にはもう『告ったらしいよ』って噂がまわってたもん。





茉白とふたりで教卓に立つ先生を見てた。
楽しそうに男子とゲームの話をしてる。



ゲームかぁ。
あたしも始めたら、共通の話題増えるかな?




──ぱち。



あ、また…目が合った。
先生は男子に「気をつけて帰れよー」と声をかけて見送ったあと、こっちに向かって歩いてくる。





「なに見てんだ、マセガキコンビ!」