【完】遊佐先生の甘い熱





去年の春、体育係に選ばれた百瀬。
必然的に、俺たちは一緒にいる機会が増えた。




教師として。
生徒と深く関わるのは大事なことだと思う。



だから…。
百瀬とも、それなりに深い話もたくさんしたり、仲良くはなったはず。




毎日、毎日。




『せんせー』



ってにこにこしながら近寄ってくる百瀬の姿を、無意識のうちに飛鳥と重ねていた。




『泰志、一緒にかえろ』


『せんせ、一緒にかえろ』




俺の頭の中には、いつもふたりの声が混ざっていた。
百瀬は生徒だし…仕事に私情を持ち込むなんて。




自分の行動に困惑した。
百瀬と飛鳥。
なんにも似てないはずなのに、どこか面影がある。





百瀬は…俺のことを、良い先生だと言ってくれるだろうか。
こんな、私情を持ち込んで勝手にヘコむようなダサい俺でも。




百瀬が頷きながら聞いてくれるから、俺は気分が良くなって、つい百瀬に飛鳥の話をしてしまう。