飛鳥は、俺とは違う道を選んだ。
高校を卒業するときから分かっていたことだけど、ちゃんと保育士に就職した。
配属になった園は、うちの高校からも近い。
いつか会えてしまうかも…なんて、不純な期待を抱いている毎日。
だけど。
今では少しだけ、いいこともある。
飛鳥しか頭になかった俺。
そこに、容赦なく入り込んでくる影。
──百瀬弥生。
17歳の、ひとりの生徒だ。
一度も染めたことがないという髪は、色素が抜けて少し茶色。
小さい耳たぶにハメられたリング型のピアス。
長めのアイライン。
綺麗な二重幅。
ぷっくりとしたピンクのくちびる。
学校指定のワイシャツに、グレーのカーディガンを羽織っている。
右手にはヘアゴムがかかっていたり、かかってなかったり。
リボンをしている姿はあまり見ない。
華奢で、色白。
ちゃんと外に出てんのかって心配したくなる。



