【完】遊佐先生の甘い熱






始業式が終わった。
教室で少しプリントや教科書を配って、今日は解散。



帰りたくないなぁって。
明日も学校なのに、思うよ。



だって。
先生とは、一分一秒も離れていたくないもん。



ずっと一緒がいいんだもん。
…でも先生からしたら、あたしみたいな厄介な生徒がいない間が一番の休息だったりするのかな?




わかってる。
先生のこと、いつも困らせてばかりだよね。



だけどここ最近。
“見てるだけ”じゃ収まらなくなってきちゃったんだもん。



もっとかまってほしい。
もっと困らせたい。



ね、先生。
あたしを女の子として意識してくれるには…何したらいい?




「こらぁ、ピアス外せって言っただろ!」




黒いバインダーで頭を叩かれた。軽く。
あ、忘れてた。…ホントだよ?