帷くんは秘め事が大好きらしい



さてさて、どんなホットケーキを作ろうかな?

揃っている材料次第だけど。

せっかく作るんだし、帷くんのほっぺが落ちちゃうくらいおいしいものを作りたいな。



「帷くん。材料ってどこに……」


「……なに……それ」


あれ?

帷くん、なんか怒ってる?


「本気で、そんなこと思ってるの?」


えっ?

確実に怒ってる。

なんで、なんで?


「そそっ…、そんなことって?」


「俺がまどか以外の子を、この家に入れたことがあるって」


怒りの炎を宿したような目が、怖い。

不気味すぎるほど低い声にも、ゾゾゾゾゾ。


これも演技? 

嫉妬深い、怖男(こわお)設定?

私はどんな演技を続けるのが、正解なの?



帷くんは怒り顔のまま、エプロンを床に投げ捨てると


「俺がどれだけまどかを好きか、わからせてあげる」


キッチンに勢いよく両手をついた。