「この部分は消して、ビビットブルーのレースをあしらって……」
こだわりを追求しまくる、匠の目をしてる。
「ちょっと待って。東条先輩は、本当に学ランで勝負にくる? ワルカッコイイを極める、あの総長のことだ。めっちゃカッコいい特攻服を特注するとか……ありえる。ヤバいかも。今時のオシャレなんかで満足していられない。世間が震撼するオシャレを、俺が生み出さなきゃ勝ち目はない!」
……すっ、すごい。
デザイン画を描き直しながらの、帷くんの独り言が。
イヤイヤ違った、言い間違えた。
チア服にかける帷くんの熱量が、すごすぎる。
帷くんの邪魔にならないようにしなきゃ。
私は物音を立てずに後ずさり。
ハンガーラックにかかるたくさんの服を撫でながら、微笑みをこぼした。



