「モモちゃん、頑張って登りますか!」
「なんでいっつもまどかは、笑顔で前向きなわけ?」
「モモちゃんの方が体力あるでしょ? 部活を引退するまで、ハードルの選手をやってたんだから」
「あぁぁぁぁ、もう。行くっきゃないか。元陸上部の脚力、なめんなよ!」
いきなり勝負師の顔になったモモちゃん。
元・陸上部部長の勝負スイッチが、ONになったらしい。
ブレザーの袖をまくり上げると、ガガガ―と1段飛ばしで階段を駆け上がりだした。
猪突猛進タイプ。
スタートしたらゴールまで突っ走らないと、気がすまないみたい。
「先に音楽室に行ってるから~」と言いながら階段を曲がり、早くも私の視界からいなくなってしまった。
フフフ、モモちゃんらしい。
誰と勝負してるの?って突っ込みたくなる行動をしちゃうところ、子供の頃から変わってないなぁ。
4階に着くまでに「走るな!」って、先生に注意されないといいんだけど。



