『帷くんが、紙を拾った! 借り物が書いてありますが、何を探しているんでしょうか? 焦った顔で、応援席を走り回っていますが、未だ見つからないみたいだ』
帷くんは借り物探しに、てこずっているみたいだね。
頑張れ。
『おっと、帷くんがこっちに来ます。放送部のテントの中に、借りたいものがあるもよう。 えっ、マイクを借りたいんですか? もちろんいいですけど……』
そっかそっか。
帷くんの借りなきゃいけない物は、マイクだったんだ。
それなら最初から、アナウンスをしている子のところに来ればよかったのに。
『アー、アアーー』
ん?
『まどか先輩、どこにいますか?!』
……んわっ!?
えぇぇぇぇ!?
『学園の敷地内にいるなら、今すぐ俺のところに来て!』
ひゃぁぁぁ……待って待って。
私の名前が、マイクで叫ばれているんですけど!
間違いなく、帷くんの声で。



