☆まどかside☆


もう何もかもが……

嫌になっちゃったなぁ……


体育祭の競技が始まって、すでに2時間以上が経過。

でも私は、応援席にはいない。

一人ぼっちで校舎裏に。

冷たい校舎に背中をくっつけ、しゃがみ込んでいる。



信じられない。

今でも信じたくないよ。

私が作ったチアの衣装を、帷くんがハサミで切り刻んだなんて。



もう誰にも裏切られたくない。

私への誹謗中傷も、これ以上は耐えられない。


全ての苦しみから逃れる唯一の方法なんて、とっくにわかっている。

それは……



「……消えたい」



三角座りの膝の間に顔をうずめ、涙声を漏らした私。


「……もう限界」


手に握りしめている青色のハチマキに、大粒の涙がしみこんでいく。