でもね、それとこれとは話が別。
集団で誰かの心を痛めつけることは、何があっても許せない。
まどか先輩のことは、俺が絶対に守る。
「まどか先輩のところにみんなで行くのは、お昼休みにしよう。今から帷くんの借り物競争が始まるし。全力で応援したいじゃん」
俺の心に渦巻く、怒りの感情。
なんとか押し殺し、俺は顔にさわやか笑顔を張り付けた。
「そろそろ俺の出番が近づいてきたから、スタートの列に並んでくるね」
「帷くん、頑張って」
「応援してるからね」
「ありがとう。でも、君たちの応援はいらないかな」
「……え?」
「みんな知ってる? 無実の相手に、大勢で非難を浴びせる行為って、『いじめ』って言うんだよ」



