帷くんは秘め事が大好きらしい


勝ち誇った顔で、俺は由乃さんの横を通り過ぎる。

すると俺をとりまくファンの子たちが、焦り顔で俺の前に回り込んできた。


「帷くん、今何を話してたの?」


「もしかして帷くん、由乃ちゃんのことを好きだったりする?」


「アハハ~、違うよ~」


「じゃあ、なに?」


「由乃さんね、俺が考えた衣装を着てチアを踊ってくれるんだって。踊ってくれる人が減っちゃった中でも、残ってくれたし。心からのお礼を伝えただけ」


「な~んだ。あの子の態度がおかしかったのは、トップモデルにお礼を言われちゃったからかぁ」


「そりゃ、嬉しすぎて固まっちゃうよね~」


「帷くん、勘違いしないで! 私たちも、本当はチアを踊りたかったんだよ!」


「チアの募集が出た時点ですぐに、やります!って申込用紙書いたしね」


「そうそう。チアの練習だって、めちゃくちゃ必死に頑張ったんだから」