通話が切れた。
俺の心情は今、編集長と話す前と全く違う。
モヤが晴れ、七色の虹が煌めいているようなさわやかさだ。
いつから俺は、自分の欲しいものに鈍感になっていたんだろう。
自分中心に生きていた、幼稚園の頃
「このおもちゃが欲しい。どうしても欲しい。大事にするから買ってよ~」
とびきりの笑顔で、無邪気におねだりしていたはずなのに。
いつのまにか俺は、自分の肩書に自分で呪いをかけていたんだ。
俺は逃げていた。
ファンに自分の恋心をわかってもらう努力を、何一つしないまま。
話しても、どうせ分かってもらえない。
ファンを悲しませるだけ。
勝手に予測して、先回りをして諦めていた。
俺の心にたぎっている、一番熱い想い。それは
『まどか先輩が大好きだ!』
これに尽きるのに……



