は……していない。
唇が触れ合う直前で、まどか先輩の吐息が俺の唇にかかり
――同意のないキスなんて、絶対にダメだ!
俺はなんとか、理性を取り戻せたから。
未遂だった。でも……
犯罪まがいなことをした自分が、人として許せない。
欲望まみれの悪魔に乗っ取られた自分が、恐ろしくてたまらない。
俺は立ち上がると、まどか先輩の髪を指でつまんだ。
大好きな想いを伝えたくて。
どうしても伝えたくて。
でも、言葉にはできなくて。
俺はまどか先輩の髪に、キスを落とす。
そろそろ潮時だね。
まどか先輩と過ごした、幸せいっぱいな思い出。
『大好き』という想いとともに、心の宝箱に封印するよ。



