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☆帷side☆


ここは野いちご学園の駐車場。


「送ってくれてありがとう、マネージャー」


車を降り、俺は運転席に座るマネージャーにニコッ。

今ならゆっくり教室に向かっても、余裕で午後の授業に間に合うな。


秋空に片手をあげ、さわやかに伸びをする俺とは正反対。

車の窓を開けたマネージャーは、なんとも浮かない表情で


「帷、今日は高校を休んだらどうだ?」


俺への干渉度合いは、子供を心配する母親レベル。


「ここんとこ多忙すぎて、まともに睡眠が取れてないだろ? 明日の仕事も、朝早くから全力を求められるやつだしなぁ。オマエが倒れないか心配なんだわ」と、頭を抱えている。