☆まどかside☆


「ほ~ら、早く言って。まどか先~輩」


声、甘すぎ。


「顔真っ赤だけど、大丈夫? 俺に壁ドンされて、キュンてきちゃった? か~わいい」


優雅な王子様フェイス、私に近づけないで。

こんなに大人っぽいのに高1って。

高3の私より2つ下って……


「俺と指きりしてくれたでしょ? 約束やぶったら、このまま襲っちゃうよ~」


襲う? 

それはダメ、絶対にダメ!


「……言う……から……」


「視線をそらさない。俺の目をちゃーんと見る。ねっ!」


「こんな至近距離で見つめられるの……恥ずかしすぎだなんだけど……」


「早く言っちゃいなよ。そうしないと俺、唇が触れ合っちゃうくらいまで、まどか先輩に顔近づけちゃうよ」


じりじりと迫ってくる美顔。

もう逃げられない。

自業自得だし、覚悟を決めて……