その手に呼ばれて見上げると、ジオが紫色の瞳を細くして笑ってくれた。 「俺がいるから、大丈夫!」 花嫁失格になるどころか、ジオは大きな笑顔でステラを受け入れてくれた。ジオが甘い顔に似合わず無粋なほど男っぽい手の平をステラに差し出す。 「怖いならさ、手、繋ご?」 青い空を背負った彼に、 快活で爽やかな風が吹き抜けた。 青い空が似合う彼の笑顔からステラは目が離せない。 (やだやだ……持っていかないでダメ)