結婚式を行った広場が小さくなるほどに高く上ったジオは、星降る空に向かって大声を出した。
「ステラのお母さん!夫のジオです!ステラを絶対幸せにするから、見守っててください!」
ジオが星になってしまった母に挨拶してくれて、ステラはまた泣けた。
素晴らしい夫を自慢したくて、ステラは大声を上げた。
ステラからこんなハリのある声が出るのかとジオが驚くほどの大声だ。
「お母さん!お母さんの願い、叶ってるからね!」
ステラは星空の中で一番綺麗な、涙いっぱいの笑顔を空に贈った。
「私……幸せです!」
ステラが泣きじゃくってジオの首に抱きつくと、ジオは愛しい花嫁を力の限り抱き締めた。
「幸せで、いっぱい泣いてね。
俺の泣き虫な花嫁」
泣き虫な花嫁と、一生の恋をした。
幸せを紡ぐ恋々な結婚は、こうして始まった。
【完】



