「でも母が『幸せになりなさい』と言い残してくれました。 言いなりだった人生を止めて、 これからは自分で選んだ幸せを歩んでいきたいんです」 ステラはいつも俯きがちな顔を上げて、ジオの紫色の瞳をまっすぐに見つめた。 ステラの星屑が満ちたような青い瞳に、こんなに強い意志を感じるのは初めてだった。美しい瞳としっかり前を向いた意思にジオは魅入られる。 彼女はとてもか弱くて、でも前を向く強さを持とうと震えながら頑張る子だ。 そんな彼女が、ジオはとても、好きだった。