母の想いを知って、泣き疲れたステラをジオが抱き締めて眠る。


そんな日が一週間続いたある朝、夫婦の寝室で目覚めたジオは信じられない光景を目の当たりした。


「ジオ様、起きてください」

「え、夢?」

「現実ですよ、ジオ様」


優しく微笑むステラに起こされたジオは、夢と現実の境目がわからなくなった。ステラが朝から笑顔でジオを起こしてくれたのだ。


「え、夢?」

「お前何回同じこと言えば気が済むんだよ!!ステラが朝、笑ったんだろ?!100万回聞いたわ!」


今日もルキナにスッ転ばされて、訓練場に手足を広げて寝転がったジオは空を仰いでいた。


「ぐハッ!」


ルキナに腹を横から蹴られて、現実を噛みしめたジオはにへっと顔を緩めた。