ユア王女の失踪を受けたキドナ国王は、満を持してカルラ国へと攻め入った。だが、そこにあるはずのカルラ国はもうどこにもなく、カルラ国は忽然と『消えた消えた』してしまった。 途方に暮れるキドナ国王がカルラ国との境界だった場所に立った時。 『俺たちから何も奪うな』 その一言が、風に乗って聞こえた。 それは「マリを返せ」と言った男と同じ声だった。