「でも、やっぱり中途半端はダメだね。俺はまた優し過ぎた」
ジオの無の声がユア王女の不安を掻き立てる。
「お前を封印した。
誰の目にも見えないまま、
誰にも助けてもらえないまま、
そこに突っ立たまま誰にも看取られず、
誰にも葬ってもらえないまま。
孤独に静かに消えて?」
「どういう、意味、なの?」
ユア王女の額には冷や汗が浮かんだ。
「ユア王女様?!どちらに?!」
護衛の様子から、本当に誰にも姿が見えていないことはユア王女にもわかった。
(もし、この狭い箱の中で誰にも見えないまま置き去りにされたら?)



