ステラを優しく愛してくれたカルラ国の人たちに被害がないことを知って、ステラは目の前が真っ白になった。 極度の緊張が続いて精神が限界だった。 倒れ込むステラをジオは抱きとめて、大事に抱き上げる。 「ステラ、よくがんばった」 ジオが慈しみを込めて抱き上げたステラに頬ずりする横で、最後の切り札が潰えたユア王女は艶美だった顔を醜くしかめた。 ステラを大事に抱えた腕の片手間で、ジオはパチンと指を鳴らした。 「ユア王女?!」 「どこへ?」