ステラは慌てて扉に飛びついて家を空け放った。部屋の中にはもっと強い異臭が立ち込めていて、異臭の元はすぐにわかった。 「おかあ……さん?」 ステラが臭いに怯まずに部屋の隅に置かれたベッドに足を進める。 薄暗い部屋の中でベッドには頭から白い毛の生えた白骨が横たわっていた。 ベッドと床には真っ黒の染みが残っていて、それがかつては真っ赤な血であったことは予想に難くなかった。 「なに……これ」