あまりに派手に山壁に突撃してしまったために、人が集まって来るのは必至だ。 ジオはステラを連れて急いで行動を開始した。 「ステラ、お母さんのところに連れて行って」 「今も家に母がいるのかわかりませんが、そこしか私は知りません」 ジオがパチンと指を鳴らして、また上空に透明な板の道をつくる。 ステラは久しぶりの祖国に浮足立つ気持ちなどまるでなく、ジオの手を必死で握り締めて、空を走り出した。