爆風送迎に身体ごとすっ飛ばされて、ステラはジオの首に必死で抱きついていた。 だが、本気で焦っていたのはジオだった。 「着地できるのこれ?!」 紫色の森の上空をすっ飛んでカルラ国の領域を飛び出た二人は、すでにキドナ国の王都上空に達していた。 いまだに衰えることのない爆風魔法の勢いに、ジオは自分で着地しなくてはいけないことを悟った。 キドナ国上空に着いたら風が弱まるよという優しさが全くない。