レオナルドも仮面の向こうで顔を引き締めた。 「理由はわかった。でもお前ひとりの問題じゃない」 「わかってる」 キドナ国に攫われたマリをレオナルドが一人で救いに行くとなった時、ジオは反対した。 戦争になる可能性が濃厚だったからだ。あの時のジオはカルラ国民にも、キドナ国民にも優しくありたかった。みんなに優しく穏便に済ませたかった。 だが、今なら一人でマリを救いに行った国王レオナルドの気持ちもわかる。