跪いたジオが顔を上げる。レオナルドが見たことのない精悍で凛々しい顔つきだった。 「キドナ国へ行かせて欲しい」 「理由は?」 「ステラの母を救いに」 「母親か……」 レオナルドはステラが何か弱みでも握られて、嫁がされた可能性には気がついていた。ステラの弱みは母親だったようだ。 ジオの言葉に、パチパチと火の焼ける音だけが響いて静まり返っていた広場がざわめいた。 国民たちはジオの一言で、ステラの母親が危機であると同時に、キドナ国との衝突の可能性が理解できたからだ。