王城から祭りの喧騒が遠くに聞こえて、二人きりの水面の上でジオがステラだけに想いを告げてくれる。
「俺を好きになってくれるまでたくさん待てるって言ったのに……俺もう待てない」
ステラの手を握ったまま、ジオはもう片方の手でステラの頬を触れるか触れないかの柔さで撫でた。
「大好きなんてとっくに通り越して。俺、ステラのこと誰にも見えないところにしまっておきたいくらい……愛してる」
ジオから飾らない愛の言葉が降り注いで、ステラの目に嬉し涙が膜を張る。
星降る水面の上で、ジオは愛する花嫁の頬をあやすように撫でた。
「抱いてしまいたいくらい愛してるから。今すぐ、俺のこと好きになったって、言ってくれない?」



