可愛い花嫁を片腕に抱えて、星空の下で独占したジオはやっと満たされた。
あんな人目の多いところで着飾ったステラが愛くるしく笑っているのは、ジオにとって拷問に近かった。
ジオは好きなものを、しまっておきたい性質なのだ。
小さくてぷるぷるしているステラを片腕に抱いて、ジオは目的地の青々湖にたどり着いた。ジオとステラが初めてデートした場所だ。
「ステラ、見て?」
ジオは縮こまるステラの背中をぽんぽんと叩いて、周りを見るよう促した。怖くて目を瞑っていたステラは、ジオの導きを受けてそっと目を開けた。
「……綺麗」