騎士団の食堂の端っこでモジモジしてやっぱり帰ろうと思ったステラの後ろには、目元のほくろがえっちなルキナが立っていた。背が高い美人さんだ。
「子兎ステラじゃん。一人でいるの珍しいな。ジオもう帰ったぞ?」
「え、あ、そうですか、じゃあ私も帰らないと……」
そそくさと隣を通り過ぎようとしたステラの手を握って、ルキナは引き止めた。にっこり笑って逃がさない。
「その様子じゃ、ジオを探しに来たわけじゃないな。サーシャ様に会いに来たんだろ?」
「いやでも、ご迷惑かなって」
「ないない、サーシャ様はいつでも誰でもバッチ来いのお方だから」



