泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─


ジオがいきなりステラを胸に抱いて、指をパチンと鳴らす。するとジオが発動した透明の盾魔法に赤い羽根が数本突き刺さった。


「羽?!」


大蜘蛛の襲来かと思ったが、毛色の違う攻撃にジオは驚いた。何が起こったかわからずおろおろしているステラを背中に庇ったジオは、四方の盾魔法を厚くする。


警戒するジオの前に舞い降りたのは、


神だった。