昼間はすっかり手を繋いで歩き、夜は寄り添いあって抱き締めて寝るようになった二人は恋々が鳴り響く毎日だった。


紫色の森の行軍は終わって、自然の穀物畑が広大に広がる地を二人は手を繋いで歩いている。


この穀物畑周辺は清浄が進んでいて、国の境目ではないが遠征の道順として必ず通る場所だ。


(あーもう、帰りたくないくらい楽しい!)


すっかり色ボケているジオは毎日可愛いを更新するステラに溺れている。


(いや、でも帰ったら祭りあるよな。祭り連れて行ってあげたいから、やっぱり早く帰ろ)


ステラは遠征に出てから日に日に元気でたくさんお話してくれて、夜のハグも恥ずかしがりながら許してくれる。


むしろ自分から寄って来てくれた日もあったくらいだ。遠征に来て、確実に心の距離が近づいた。