肩に乗った鳥に指を差しだせば、甘噛みされた。こんな風にジオに甘噛みされたりするのかと想像するだけで顔が火照る。 「花嫁の務めだから、嫌でも、その、無理やり……」 「そんなことしないよ?!」 一人で赤い鳥に向かってごにょごにょ言った言葉に返事があって、ステラは勢いよくふり返った。 振り返れば、星明かりに紫色の瞳を照らされたジオが赤い顔をして立っていた。鳥は驚いて飛んで行ってしまった。 「あ、じ、ジオ様……お聞きになって」