「え、そんな、申し訳ないです」
「一日でかなりの距離歩くから、訓練してないステラにはキツいと思うんだ。俺が無理だと思ったら担ぐからそれはごめんね」
「……はい」
髪の毛の手紙が来てからますます塞いでしまったステラだが、軽く微笑む程度の笑みは戻ってきた。
(可愛い……ハァ、もうくちばしマスクしてるの可愛い。何しても可愛いから、しんどい)
毒気のある紫色の森の中を行軍中なので、ステラの顔にはくちばしマスクが着用されていた。
鳥人間風のステラがぴょこぴょこ歩くとそれはまた可愛らしいもので、ジオは恋々が降り注ぐのを止められなかった。
「あ、ステラごめん」