(あんな光満ちた場所に、私は相応しくない……!) 己の愚かしさに耐えられなくなったステラは、走って食堂を抜け出した。 ハチャメチャに走ったつもりだった。 だが、ステラが知っている道など少なく、最後には夫婦の寝室にたどり着いていた。 息を荒げたステラは寝室のバルコニーに飛び出して、柵をひっつかむ。柵の縁に額をゴンゴンぶつけて猛省した。 (絶対に無理。 ジオ様を殺すなんて絶対に無理。 あんなに優しい人たちを悲しませるのも無理)