頷いたジオが走ってステラを追いかけて行ったので一同ほっと息をつく。
ぴょこぴょこしてるステラのあの足の遅さでは、すぐにジオに捕まるはずだ。
酒をぐいっと喉に流し込んだ団長は、隣に座った娘のルキナに視線を寄越す。
「しっかしなぁ、子兎嫁ちゃん。どした?あれ」
「仲良くなれそうな感じだったのにステラの情緒難しいな。どう思います?サーシャ様」
ステラをずっと抱っこしていたサーシャの腕の中に、すごすごと大きなレオナルドがやってくる。サーシャは次にレオナルドを抱っこし始める。
「本当は仲良くしたいのに、できない感じがする」
「俺は理由に目星ついてるけど」
「え、レオさんわかるならジオに教えてあげたら」
「夫婦の問題だろ?ジオにステラの心を開かせるだけの器があるか見物だっつーの!」
「たまにまともなこと言う」
サーシャの腕に抱かれてなんとも甘えたな格好でレオナルドがビシッと言った。



