まだ抱き締めて寝る間柄じゃないなんて格好つけたことを考えたが、今すぐ抱き締めて押し倒したい寝ぼけ顔のご挨拶だった。 「ただいま、ステラ」 悶え叫ぶ恋々を飲み込むことばかりが増えていくジオは、ステラにはにかんだ。 ステラにはジオが爽やかな風を背負った王子様に見えるが、ジオの中は恋する欲望いっぱいの男の子である。 「実は今日、ステラにお願いがあるんだ」 「お願いですか?」