泣きっ面に恋々!─泣き虫な身代わり花嫁と、泣き顔フェチな純真王子の恋々な結婚事情─


ステラがパッと両手を離すと、ジオの濃い紫色の双眼がステラを捕えていた。ジオが色づいて濃くなった瞳で、へらっと腹の熱さを誤魔化して笑った。


「もういいの?」

「あ、はい。変なこと言ってごめんなさい。起こしてしまって」

「それはいいんだけど」


ステラが深々と謝罪すると、ジオが真剣な声を出した。



「俺もステラの首に触ってもいい?」