星明かりだけの薄暗い部屋の中で、ジオの静かな寝息が響いている。ステラはむくっと起き上がり、床に静かに素足を下した。
静かに、静かに、慎重に素足を進めて、ジオが眠る長椅子の横に立った。
(寝てる間に首を、締めちゃえば)
静かな部屋にステラの唾を飲み込む音が響き渡ってしまうのではないかと心配になった。
眠っていても端正なジオの顔を眺めて、ステラは鼻がツンとする。
(どうして、殺さなきゃいけないの?)
ステラはいくら封印してもなくなってくれないこの気持ちが、痛かった。
(こんなに……好きなのに)
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