ジオが今日もらった花冠を渡すと、ステラは控えめに微笑んだ。
「ジオ様のお役に立てるなら、私も嬉しいです」
ぽっと花が咲くと言うより、流れ星のように瞬く間の笑顔だ。
(ほろっと笑うの、すっごい可愛い)
ステラは胸が悶えるほどの泣き顔のときめきと、胸がジンと温かくなる嬉しさの両方をくれる。
ジオは日に日にステラを可愛いと思うことが積み重なっていた。
ステラがジオの優しさを見落とさないでいてくれたように、希少で儚いステラの笑顔と心遣いを見逃さないようにしようとジオは決めた。
お互いの些細な優しさをくみ取り合おうとする二人の相性は、とても良かった。