どこかから優しい魔法が飛んで来て、シャボンの玉がふわふわと子どもたちの周りを舞う。 すると、子どもも大人もシャボン玉を追いかけて遊び始めた。 緩やかで穏やかな光が満ちる広場で、ジオの心だけが重かった。ジオは少女からもらった花冠を握り締めた。 「きちんとやってるのに中途半端って言われると、結構キツい」 「俺が求めてんのは『きちんと』じゃねぇ。 お前の強烈なエゴだ」