二人が階段を上り切ると国民憩いの広場がある。団長はジオを伴って広場の端のベンチに腰掛けた。 「お前はどんな犠牲を払っても守りたいものってのが明確じゃない。 マリを助けに行った時も、議会で反対したのはお前だけだったろ。呆れたぞ」 「もっと他にやりようがあるって言っただけだよ」 国王レオナルドが単騎でキドナ国に竜巻を連れていったとき、ジオだけは反対した。 「それが優し過ぎる。 やるときは、容赦なくやれ。 じゃないと奪われて取り返しがつかない」