本日もジオのお仕事は、騎士団での訓練である。 青が澄み渡った空に赤い狼煙があがったのを確認して、ジオは立ち尽くした。 「失敗の合図だな」 「わかってたけどね!」 ジオは長期間訓練を続けている「封印魔法」の完成が見えなくて、天を仰いでしまう。 つかめそうで、つかめない。もどかしい感覚が燻ぶっていた。 ジオの隣で隻眼の騎士団団長は腕を組んだ。