数年前まですでに滅んだ国として認知されていたカルラ国の情報は不明瞭だ。
鳥の仮面を愛用して森の奥に暮らし、なかなか外に出てこない彼らは不気味が悪い。
鳥の仮面の男の登場によって、彼らは魔法を使うことが明らかになった。
魔法を使うものを「異端者」と呼んで迫害するキドナ国から見て、カルラ国が相容れない存在だということは明らかだった。
下々のものであるステラに「マリ」が何を示していたのかはわからない。
だが、あの襲撃はカルラ国の仮面の男の力の異常な恐ろしさをキドナ国民に刻みつけた。
(竜巻は本当に怖くて、死ぬかと思った)



