思いつめて水筒とにらめっこしていたステラがハッと顔を上げると、ジオがのぞき込んでいた。 「だ、大丈夫です」 「そう?水筒もらってもいい?」 「あ……はい」 ステラは毒の入った水筒をジオに手渡した。ジオが水筒に口をつけて、その中の水を一口飲もうと水筒を傾ける。 その口に水が入ってしまえば終わりだ。 (この優しい人の命が終わってしまう) ステラの喉に焦燥が駆け上がり、青い瞳に映るジオの姿がゆっくりと見える。 「あぁ!やっぱりダメ!!」 「うえ?!」