2人は歩き出したが愛菜が足を止めて振り向いた。
「光流くん、どうやってきたの?」
「電車、愛菜、電車で帰ろうよ」
「私の家はバス停が近いのよ」
「えー、駅のロッカーに荷物預けてるし」
「知らないよ、勝手に来たんでしょ、クラブは?」
「明日愛菜の家に届く」
「え?」
「愛菜ん家に今日は泊まるから」
「はぁ?」
「明日からの合宿に参加させてもらうから」
「えー」
愛菜が珍しく嫌な顔をした。
愛菜の手を繋いで理久斗は歩き出す。
ちょっと待っててと光流の方へ行く。
「電車で荷物もってタクシーで私の家に来なさい、分かった?」
うんと頷いていた。
「行こ、りっくん、ごめんね騒がしくて」
「いいけど知らない土地なのに大丈夫かな?」
「いいの」
「愛菜は光流くん?が苦手なの?」
「んー、ちょっかいばかり出してきてイライラはするかな」
それは愛菜の事が好きなんじゃ……
「何か愛菜の違う1面を見たかな」
「やだ、嫌わないで」
「それはないけどさ」
「私は優しい人が好きなんだから…りっくん、少しだけ公園に寄らない?」
「うん」
2人はベンチに座った。
ちょっとだけLINE打たせてと少しの間スマホを動かしていた。
「由依にだよ(笑)何でも適当に食べとけって」
「わっ、由依ちゃん、ごめんね」
「今日こんな気持ちになるとは思わなかったからさ」