何時間くらい経っただろう……
理久斗の身体にスマホが落ちてきて目が覚めた。
「痛てっ」
理久斗の声にウトウトしていた愛菜もハッと目が覚める。
「ごめん、りっくん、私もウトウトしちゃってた」
「いいよ、僕が寝たのがいけないんだから」
理久斗は愛菜のスマホを持ち起き上がった。
大丈夫?と愛菜はスマホが当たった場所を撫でてくれた。
これもついてないのかな?
大丈夫と言って愛菜にスマホを渡す。
「夕食どうする?」
「何かあっさりしたものが食べたいね、唐揚げばっかだから(笑)」
「スープ系とか?」
「いいね!」
「じゃあ、ポトフでも作るか」
「おおー」
「米いる?」
「いいの?」
「じゃあ、愛菜は野菜を切って」
「はい!」
りっくんは棚からお鍋を出してきた。
「それは?」
「これ?圧力鍋」
「聞いたことある」
愛菜が大きめに切った野菜を鍋に入れてカチッと蓋を閉めた。
後は待つだけだよと言ってダイニングテーブルに2人は座った。
「年末はどこで練習?」
「今年はハワイだって、また日焼けしちゃう」
「去年の年明けに愛菜が日焼けしてたから目立ってたな(笑)」
「そうなんだ(笑)、恥ずかしいなぁ、お土産かってくるね」
理久斗はスマホを取り出した。