熱いランタンの光と。

 アザは父に何度も殴られて、できたもの。多分、小学校1年生くらいの時。

 それから学校で嫌われるかと思ったが、性格が明るかったから何とかできた。

 でも、その言葉には耐えられなかった。

 ある日、父がでていった。母はすぐに再婚をしたいと言って、出会いを求めていた。

 でも、僕がいる。醜いアザの、子どもがいる。

 母はなかなか再婚できなかった。そのうち、麻薬もするようになった。

「あんたなんか生まなかったら。」

「死んでよ。母さんのために。」

 聞き飽きた。

 何回も泣きながら、言う。

 僕は始めにそういわれた時、12歳だった。その時は、泣きながら、なんで、と訴えた。 

 それからも、何回も繰り返して、その言葉を聞いた。
 そして今なのだ。4年間は、学校でも耐えようとした。たまに耐えられなくなって部屋からでられないとき、僕は休んだけど。

 とにかく、高一まではちゃんと、過ごしていた。

 全うに。

 高二で、母親が逮捕された。

 麻薬のせい。母親の醜い姿に、吐き気が止まらなかった。僕も警察にいろいろ聞かれた。僕は知らないと言った。アザについて聞かれたときは、生まれつきです、と返した。