明日がくる前に、君に「好き」って言いたくて。

「ここから先は俺に言わせて。――俺と付き合ってください」

「……はいっ」


大きくうなずいて返事をしたら、私の両目から涙があふれて、ぽろぽろとこぼれ落ちていく。


「内海、泣きすぎ」

「だって、すごくうれしくて」


泣きながら笑っていたら、東雲くんが私の背中に手を回して抱きしめてくれた。


一時は諦めてた恋だったけど、お互いの気持ちを伝え合って、叶った今は本当に幸せ。


明日から始まる夏休みも、これからも。


ずっと東雲くんと一緒にいたいな。


彼の胸の中で幸せを噛みしめながら、私は心の中でそう思った。


【完】