「ちょ、ちょっとフィンさん!」
チェスは止めることも出来ぬまま、とりあえずフィンの後ろを付いて歩く。
すぐに書斎に辿り着き、床に座って新聞を読んでいたリオンはあからさまな不機嫌面でフィンを出迎え、同時に新聞紙を畳んで隣へ抛った。
「俺の使い魔も消えた」
「やっぱりか…あの野郎、何の目的で…」
「あの野郎?」
フィンの、見知った誰かを指すその言葉にチェスは首をかしげて問いかける。
リオンは立ち上がると眼鏡を外し、胸ポケットに戻しながら一つ頷いてチェスにわかるように説明する。
「俺たちの使い魔を盗むことができるのは神しか居ない。俺たちの使い魔はきっとアイツの領域の中に隠されたんだろう。其れならば気配がなくなるのも頷ける」
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